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「知・好・楽」を越えて [日記・雑感]

本当は新年のあいさつとして、元日に公開しようと思っていた文章です。

いままで、ビデオゲームにまつわるキャッチコピーやセリフを取りあげてきたMONTHLY WORDですが、今回はちょっとクセ球を投げさせてもらいました。
元ネタは論語から。そう、あの孔子様の言葉が書かれている論語です。


(原文) 子曰、知之者、不如好之者。好之者、不如楽之者。
「子の曰わく、これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」



「こんな言葉がゲームと関係があるの?」と訝しく思う方が多いかもしれませんね。
実はこれ、ナムコの創業者にして現バンダイナムコゲームス名誉相談役の中村雅哉氏が、“仕事に対する姿勢”として必ずと言っていいほど引き合いに出す一節なのです。

バンダイナムコゲームス 創業者メッセージ
知・好・楽で仕事に取り組む 株式会社ナムコ 会長 中村 雅哉

ナムコ経営のネットカフェ、「知・好・楽」の由来もこれ。ナムコウォッチャー(って誰だよ?)には、おなじみな言葉です。

上に挙げたリンク先と内容が重複するかもしれませんが、次に岩谷徹氏著『パックマンのゲーム学入門』に収録されている中村氏の発言を引用します。


会長 私は仕事をするとき、論語のなかの一節である「コレヲ知ル者ハコレヲ好ム者ニ如カズ。コレヲ好ム者ハコレヲ楽シム者ニ如カズ」が重要だと思っています。
“知っている”というより“好き”だという方が良い仕事ができるし、さらに“楽しく”できれば最高だという考え方を持っています。(中略)

これまで50年もの間、ゲーム産業に関わり、苦労がなかったわけではないですが、都合のいいことにだいたい忘れています(笑)。
自分で仕事をするときは、“知・好・楽”を基準に考え、自分で納得して楽しんでやってきているので、「苦労は忘れてしまった」という感じです。
もし、過去に大変だったことを、いまに引きずっているとすれば、それは“知・好・楽”ではありませんし、やはり、仕事は楽しんでやるのが一番だと思います。



ちなみに「会長」との肩書きは、バンダイと経営統合される前に行われた対談だからなのですが、そんなことはどうでもよいです。問題なのは「知・好・楽」という言葉について。

中村氏は、あくまで“仕事に対する姿勢”としてこの一節を取り上げていますが、もちろん孔子様の意図としては仕事のみならず勉学や創作活動といった事柄も含めて、「何事も楽しまなきゃダメだよ」と説いているのでしょう。いわゆる一つの人生訓。

さて、ここでやや強引に話をつなげますが、ビデオゲームに関して「知・好・楽」の言葉はあてはまるのでしょうか?
僕たちがビデオゲームをプレイするのは、もちろんゲームが“好き”だからであり、どうせなら“楽しく”時間を過ごしたい。別に孔子様にいちいち説かれなくても、ビデオゲームがこの世に存在する意義とは「人を楽しませるため」に他なりません。

ついつい、ゲームにまつわるマニアックな話を披露してしまいがちな僕ですが(すみません、悪いクセです)、理屈や知識って本当は重要じゃないのかもしれない。
つーわけで、2007年のRunner's High!はビデオゲームの「楽しさ」を読む人に感じてもらえるようなblogを目指したいと思います。

…あ、でもゲーム以外の記事も書きますよ、もちろん。
いまさらですが、アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の感想をアップしようかなと文章を考え中。ちなみにオレはみくる萌え(笑)。


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パックマンのゲーム学入門

パックマンのゲーム学入門

  • 作者: 岩谷 徹
  • 出版社/メーカー: エンターブレイン
  • 発売日: 2005/09/17
  • メディア: 単行本

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