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「ムシキング特許」問題でセガとタイトーが和解 [日記・雑感]

自社所有特許権の実施差止の仮処分申立の取下げについて(PDF) (ニュースリリース)
「ムシキング特許」問題でセガとタイトーが和解 (from IT Media)

 セガは3月15日、同社の業務用ゲーム機「甲虫王者ムシキング」関連の特許がタイトーのゲーム機「ダイノキングバトル CARD GAME」に侵害されたとして、東京地裁に申し立てていた同ゲーム機の製造販売中止を求める仮処分申請を、3月7日に取り下げたと発表した。

 審理期間中に両社が和解したためで、和解条件は明らかにしていない。タイトーはダイノキングバトルの製造販売を従来通り続ける。



ああ、ずいぶん早く“手打ち”が決まったんですね。
和解条件は明らかになっていませんが、『ダイノキングバトル』の販売は継続されるようですから、タイトーからセガに何らかの形で補償がなされるではないかと推測します。

ところで、近年に起こったゲーム会社間の知財訴訟としては、アーケードゲーム機『VJ』を発端としたジャレコ・コナミ・ナムコ三社間の一連の係争事件が記憶に新しいところだ。
詳しくは、下記のページを参照してもらいたい。
ゲーム事件簿 (from 趣味の研究室・知的財産権篇

あと、IT Mediaの過去記事が残っていたので、時系列順で並べておきます。


コナミがジャレコ「VJ」の販売中止を求める仮処分申請書を東京地裁に提出

コナミが「VJ」問題で今度はナムコへ仮処分申請

コナミが「目的を達した」とナムコへの仮処分命令申立を取り下げ

ナムコとコナミの係争状態に終止符

コナミとPCCWJ(ジャレコ)の知的財産権係争事件が解決


以上のように、「音ゲー」を始めとして、「クイズゲーム」や「データロード中のミニゲーム」などと各メーカーが自社特許を繰り出した事件である。結局は、「市場の混乱を招くことを憂慮する」などと定型文のような釈明を経て、係争に終止符が打たれた。完全にユーザーは置いてけぼりの、「メーカーのケンカ」でしたね。


んで、話を『ダイノキングバトル』に戻す。
今回のタイトーの場合は、セガに対して表立った対抗措置を取らなかった。何故か?
『ダイノキングバトル』は、セガの特許に明らかに抵触している。タイトーは裁判で争うメリットは薄いと判断したのであろう。そもそも本件については、『ゾイドカードコロシアム』が訴状に上がっていない点に、僕は違和感を憶える。単なる知財問題の枠を越えた、“メーカー間の思惑”を感じてならないのだ。

もっとも当のタイトーだが、2月に開催されたAOU 2006において、どう見ても『オシャレ魔女ラブandベリー』の対抗商品としか思えない新作ゲームの出展を行っている。
AOU2006アミューズメント・エキスポ① 衝撃のリカちゃん!

…ケンカはほどほどに(笑)


最後になるが、本件に関する個人的、かつ無責任な提言を一つ。
実は、「ムシキング特許」の出願日(02年8月6日)以前に、“条件付きじゃんけん”を大々的にシステムに取り入れたゲームが存在する。それは、01年11月に発売された『暴れん坊プリンセス』だ。
つーわけでタイトーは、アルファシステムと桝田氏に菓子折り持って挨拶に行くと吉じゃないかなと思ったりしている。

(関連記事)
セガがタイトーの「ダイノキングバトル」の販売中止を申し立て
【資料】 ムシキング特許 ― 第3712122号の詳細


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