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『いただきストリート』の資本諭 [日記・雑感]

ライブドアの堀江貴文社長が逮捕された。証券取引法違反の容疑だそうだ。

「マネーゲームの終焉」 ― ニュースでそんな言葉を耳にした。
度重なる株式分割で肥大化した時価総額。その「まやかしの数字」を背景に、ライブドアグループは成長を続けてきた。
確かに株式分割の行為自体は違法ではないが、その裏で偽計取引や粉飾決算が行われていたのだとしたら、堀江氏の罪は免れる事はできないだろう。


…などと重たいトピックは、僕のブログには似合わない(笑) ゲームの話をしよう。

という訳でビデオゲームの世界に目を向けると、株式や為替、先物取引を題材にした作品は(数こそ多くはないものの)普通に見られる。

例えば、『川中島の合戦』と並ぶ光栄のデビュー作は『投資ゲーム』であった。ファミコンでもイマジニアから『松本亨の株式必勝学』 なんて作品がリリースされている。
個人的に忘れられないのが、『天外魔境2』の京都での先物相場だ。ゲーム終盤で京都が崩壊する為、取引所に預けたお金が全てパーになってしまうのだ。
これは後に“ヨミ・ショック”と名付けられ、ジパングのヤマ師の間で語り継がれることとなる(←うそ)。

そう言えば最近だと、『巨人のドシン』の桝山寛氏が『マネースマート』なんてものを手がけている。
何のかんの言って、「お金」というものは人の興味を惹きつける題材なのだろう。

さて、そんなビデオゲームの中でも、「株取引」を大々的にシステムに取り入れている作品こそが、記事タイトルに挙げた『いただきストリート』シリーズである。


『いただきストリート』 ― 元は91年にファミコンで発売されたボードゲーム形式の作品だ。
『モノポリー』をモチーフにしたゲームであると思われるが、株の概念はタカラの『億万長者ゲーム』の影響も感じさせる。
詳しいゲーム内容は下記サイトを見て欲しい。

『いただきストリート Special』公式
いただきストリート (from Wikipedia)

ところで、今回の記事タイトルは“『いただきストリート』の資本諭”とした。
我ながら見得を切ったタイトルだが(笑)、はっきり言って僕は経済学に明るい訳ではない。その上、『いたスト』のルールは非常に「非現実的」な部分が多い。

例えば、本作で最も重要な要素である「株取引」だが、株式とは文字通り株式会社が発行するものである。しかしゲーム中では、盤上の複数のコマから成る“エリア”に株が割り振られている。なんだかよくわからない状況だ。また、『いたスト』では10株以上の売買で株価が変動するが、相場とはそんなに単純なものではない。そもそも株式の総発行数の概念が無いのだから。

本作では、自分が所有する店舗に「増資」することで、買い物料を増やすことができる。しかし、普通「増資」とは、新株を追加発行して資本金を増やすことだ。『いたスト』での増資は、どちらかと言うと「設備投資」と呼ぶべきものである。
最も疑問なのは、プレイヤーの立場は投資家なのか経営者なのかわからない点だ。しかも、予め自分が占有するエリアの株を買った上で、増資を行い株価を上昇させる「インサイダー行為」が、ルールとして許されているのだから(笑)

以上のように『いただきストリート』のルールは、かなりの部分で現実的にありえない内容である。
もちろん、だからと言って僕は『いたスト』を貶めたい訳ではない。むしろこの手のコンピューター・ボードゲームの中では最も好きな作品だ。

しかし、ある一点において、『いただきストリート』は非常にリアルなゲームである。
それはゲームも中盤を過ぎると、プレイヤー間で貧富の差がはっきりと別れる点である。本作はアイテムやイベント等で挽回する方法は少ない。その結果、増資や株売買に出遅れた者はそのままずるずると破産への道を辿るパターンが多い。
まさしく、「富めるものはますます富み、貧しい者はますます貧しくなる」とのセリフを思い起こさせる。

最後になったが、「マネーゲーム」という言葉に対して一言。
株式や為替売買がゲームだって?冗談じゃない、「ゲーム」なんてものはもっと楽しいものだ(笑)


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