「ファミコンミニ」の販売本数について思ったこと (その1) [レビュー]
ニンテンドードリーム12月号を購入した。
最近はゲームの情報はネットから入手するようになった上、GCやDSを持っていない僕が何故今号のニンドリを買ったしまったのかというと、理由は特別付録の「GAMEBOY micro完全対応全ソフトカタログ」にある。
もっと正確に言うと、この「完全カタログ」にはGBAソフトの推定販売本数が記載されているからだ。
レトロゲーマーな僕としては、真っ先に気になったのはやはりファミコン生誕20周年記念商品である「ファミコンミニ」シリーズの売上だ。特に「スーパーマリオブラザーズ」は推定60万本を販売したにもかかわらず品薄となり、一時はプレミア価格で取引されていたことはご存知の方も多いだろう。
という訳で、以下に「ファミコンミニ」の販売本数の一覧表を挙げる。まずはこちらを見て欲しい。
■「ファミコンミニ」シリーズの推定販売本数(単位:万本)*注1
NO. | タイトル | 本数 | NO. | タイトル | 本数 |
01 | スーパーマリオブラザーズ*注2 | 83.2 | 16 | ディグダグ | 5.1 |
02 | ドンキーコング | 16.3 | 17 | 高橋名人の冒険島 | 7.2 |
03 | アイスクライマー | 18.6 | 18 | 魔界村 | 8.0 |
04 | エキサイトバイク | 9.4 | 19 | ツインビー | 10.3 |
05 | ゼルダの伝説1 | 22.6 | 20 | がんばれゴエモン!からくり道中 | 18.2 |
06 | パックマン | 11.7 | 21 | スーパーマリオブラザーズ2 | 33.6 |
07 | ゼビウス | 12.4 | 22 | 謎の村雨城 | 4.3 |
08 | マッピー | 9.5 | 23 | メトロイド | 4.4 |
09 | ボンバーマン | 11.9 | 24 | 光神話 パルテナの鏡 | 4.5 |
10 | スターソルジャー | 6.6 | 25 | リンクの冒険 | 13.4 |
11 | マリオブラザーズ | 8.2 | 26 | ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島 前後編 | 5.5 |
12 | クルクルランド | 3.3 | 27 | ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者 前後編 | 6.9 |
13 | バルーンファイト | 5.9 | 28 | ファミコン探偵倶楽部PARTII うしろに立つ少女 前後編 | 6.1 |
14 | レッキングクルー | 6.2 | 29 | 悪魔城ドラキュラ | 5.7 |
15 | ドクターマリオ | 11.5 | 30 | SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ | 5.8 |
*注1推定販売本数は05年9月23日現在のメディアクリエイト提供のデータを元にしている。
*注2「スーパーマリオ」の売上の内訳については、初回版が59.4万本、再販版23.8万本となる。
…こうして見ると、やはり「スーパーマリオブラザーズ」は別格だ。FC版の国内販売本数681万本の大記録を改めて思い知らされる。
ちなみに「スーパーマリオ再販版」については、未だに売れている。メディアクリエイトの売上ランキングによれば、10月10日~10月16日の期間でも3.1万本を販売しているほどだ。初回版と合わせるとミリオンセラー達成は確実であろう。
また、「スーパーマリオ」以外に目を向けると、なかなか意外なタイトルが売れていることに気付くだろう。
まずは「ゼルダの伝説1」 ― 説明不要かとも思うがアクションRPGの名作であり、未だに根強いファンを持つ。
ファミコンミニ版は販売本数22.6万本だが、実はGBAのシリーズ最新作「ふしぎの帽子」の24.1万本に迫る数字である。
これは、旧作の魅力が色褪せないと捉えるべきか?それとも新作が不甲斐ないのかな?(笑)
NO.11~20の第二弾で最も売れたタイトルが「がんばれゴエモン からくり道中」であった点には軽く驚いた。元のFC版は全104面をノーセーブでクリアしなければならない、無茶な仕様だった(笑)
だが、幸いにもファミコンミニ版は途中セーブが可能になった。
確かに「ゴエモン」は現在でも新作が作られている人気シリーズである。しかし、「子供の頃は辿り付けなかった江戸城へ今度こそ!」と購入した、かつてのゲーム少年が多かったのではないだろうか。
地味に健闘しているのが、「ゼビウス」、「ツインビー」、「スターソルジャー」だ。
なんとこの3作がそのまま、今までGBAでリリースされたSTGの販売本数のベスト3となるのである。(4位は「グラディウスジェネレーション」の3.1万本)
「ファミコンミニ」の売上については、コレクション目的や“記念買い”的な側面も当然あるだろう。しかしそれらを差し引いても、新作を抑えて「レトロゲーム」のSTGが売れてしまった事実は、上に書いた「ゼルダ1」と「ふしぎの帽子」の件と同様に複雑な気分にさせてくれる。
以上、とりあえず目に付いた点を並べてみたが、まだまだ話が長くなりそうなので、ひとまずは筆(正しくはキーボードだが)を置こうかと思う。
次回は他のデータも交えて、「ファミコンミニ」の売上に関してさらなる個人的な感想を述べてみたい。
(その2へつづく)
(05/10/27) 記事タイトル、および本文を修正
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