宮本茂氏の「SFCのコントローラーは『ストリートファイターII』への対応」発言について [日記・雑感]
(前回の記事)
○宮本茂氏のタイムパラドックス?
10月24日に行われたDIGITAL CONTENT EXPO 2009での講演において、任天堂の宮本茂氏が「スーパーファミコンのLRボタンは、『ストリートファイターII』への対応を考えてのこと」と発言した件についてですが、ここ数日にかけてファミ通以外のメディアでもレポートが挙がってきています。
その結果、色々と面白いことがわかりました。
まずGame Watchの記事から。
○最先端技術を体感できる「DIGITAL CONTENT EXPO 2009」
任天堂・宮本氏の仕事を振り返る「記念公演『宮本茂の仕事史』」なども実施
これは意外!実を言うと、当初僕はファミ通が宮本氏の発言を誤って伝えている可能性が高いと思っていました。
しかしGame Watchの記事によれば、宮本氏は「LボタンとRボタンの開発は進んでいた」と述べたそうです。この表現では、明らかにスーパーファミコン発売以前のエピソードとしか受け止めることができません。
○「人生に無駄なし」「チャレンジしていれば悩まない」──任天堂 宮本 茂氏,30年にわたる自らの仕事史を振り返る
4Gamer.netの記事でも、スーパーファミコン発売以前を連想させる「企画段階」という言葉が使われています。
○僕らが作っているのは「作品」ではなく「商品」――宮本茂氏が30年の仕事史を振り返る
IT Mediaの記事は非常に興味深い内容となっています。
脚注の通り、最初に記事がアップされた際には「スーパーファミコン開発当時」との表現でしたが、後に訂正されました。記者の方の事実誤認であったとの釈明が添えられています。
しかしこの"誤報"の原因は、「開発中」や「企画段階」と受け止められるような発言を実際に宮本氏が口にされたからではないでしょうか?
○『宮本 茂の仕事史』@デジタルコンテンツエキスポに行ってきたレポート その2
個人blogですが、げむげむまにあさんのレポート。ファミ通の記事を裏付ける内容となっています。
以上、複数のメディアや証言から、宮本氏は「スーパーファミコンのLRボタンは、『ストリートファイターII』への対応」と受け止められるような発言をされたと見て間違いないようです。
おそらく宮本氏は、スーパーファミコン以降に格闘ゲームが大ヒットしたことを受けて、新たに6ボタンコントローラーを追加発売すべきか否か議論になったという話を、「開発時」のことと記憶違いされたのでしょう。
前回の記事と繰り返しになりますが、人間誰しも間違いはあるわけで、宮本氏を非難するつもりは毛頭ありません。
・・・でもね、敢えて個人的な意見を述べさせてもらうと、ファミ通をはじめゲームメディアの記者の方々は、「ストIIよりもスーパーファミコンが先」という事実にどうして気付かなかったのか?というのが物凄く不満なんです。
今回の講演は贈賞式を兼ねたものであり、質疑応答ができるような性格のものではなかったかもしれません。ですが、あの場に居た方は誰一人として疑問に思わなかったのかなあ。
やっぱり、そこはおかしいとツッコんで欲しいです、まがりなりにもビデオゲームに関するお仕事をされているのなら。
○宮本茂氏のタイムパラドックス?
10月24日に行われたDIGITAL CONTENT EXPO 2009での講演において、任天堂の宮本茂氏が「スーパーファミコンのLRボタンは、『ストリートファイターII』への対応を考えてのこと」と発言した件についてですが、ここ数日にかけてファミ通以外のメディアでもレポートが挙がってきています。
その結果、色々と面白いことがわかりました。
まずGame Watchの記事から。
スーパーファミコンの時には「スーパーストリートファイター」がヒットしていたことから6つのボタンが必要となった。「あまりボタンが多いのは……」と宮本氏は思ったというが、すでに任天堂社内でLボタンとRボタンの開発は進んでいたと言い、4つのボタンを付けることで6つになると判断し、「そのうち慣れる」と押し切ったという。 |
これは意外!実を言うと、当初僕はファミ通が宮本氏の発言を誤って伝えている可能性が高いと思っていました。
しかしGame Watchの記事によれば、宮本氏は「LボタンとRボタンの開発は進んでいた」と述べたそうです。この表現では、明らかにスーパーファミコン発売以前のエピソードとしか受け止めることができません。
任天堂の歴代ゲーム機に付属するコントローラにも,宮本氏の意見が強く反映されている。ファミコンの十字ボタン,スーパーファミコンのLRボタンは,いずれも当時流行っていたアーケードゲームとの対比から,企画段階で強い反発を受けたが,「そのうち慣れるだろう」という気持ちで開発を続けたとのこと。 |
4Gamer.netの記事でも、スーパーファミコン発売以前を連想させる「企画段階」という言葉が使われています。
スーパーファミコンのころ(※)には、周囲では「ストリートファイターII」のヒットを受けて「ボタンを増やしたい」という声があがったが、宮本氏はいずれも「そのうち慣れるよ」とあくまで楽天的だったという。 ※当初「スーパーファミコンを開発していた当時」と書いていましたが、これは筆者の事実誤認でした。お詫びして修正させていただきます。 |
IT Mediaの記事は非常に興味深い内容となっています。
脚注の通り、最初に記事がアップされた際には「スーパーファミコン開発当時」との表現でしたが、後に訂正されました。記者の方の事実誤認であったとの釈明が添えられています。
しかしこの"誤報"の原因は、「開発中」や「企画段階」と受け止められるような発言を実際に宮本氏が口にされたからではないでしょうか?
・ストリートファイターⅡのブームでスーパーファミコンのボタンの数が決まった。 ・LRボタンは元々考えていたので、それプラス4つならいいかなと。 ・だけど、周りからは「こんなんで(ストⅡが)遊べるか!」と言われた。 ・だけど「そのうち慣れるやろ」と受け流した。 |
個人blogですが、げむげむまにあさんのレポート。ファミ通の記事を裏付ける内容となっています。
以上、複数のメディアや証言から、宮本氏は「スーパーファミコンのLRボタンは、『ストリートファイターII』への対応」と受け止められるような発言をされたと見て間違いないようです。
おそらく宮本氏は、スーパーファミコン以降に格闘ゲームが大ヒットしたことを受けて、新たに6ボタンコントローラーを追加発売すべきか否か議論になったという話を、「開発時」のことと記憶違いされたのでしょう。
前回の記事と繰り返しになりますが、人間誰しも間違いはあるわけで、宮本氏を非難するつもりは毛頭ありません。
・・・でもね、敢えて個人的な意見を述べさせてもらうと、ファミ通をはじめゲームメディアの記者の方々は、「ストIIよりもスーパーファミコンが先」という事実にどうして気付かなかったのか?というのが物凄く不満なんです。
今回の講演は贈賞式を兼ねたものであり、質疑応答ができるような性格のものではなかったかもしれません。ですが、あの場に居た方は誰一人として疑問に思わなかったのかなあ。
やっぱり、そこはおかしいとツッコんで欲しいです、まがりなりにもビデオゲームに関するお仕事をされているのなら。
初代ストリートファイターと間違ってたってオチは?
by NO NAME (2009-10-31 21:50)
可能性としてはあるけど、SFCに対応を考えるほどヒットはしてなかったと思うな。
やはりほかのゲームと混同していたのでは?
by NO NAME (2009-11-01 07:17)
>「ストIIよりもスーパーファミコンが先」という事実にどうして気付かなかったのか?
多分、スーパーストリートファイターⅡの移植が売り(だったはず)の3DOリアルの標準パッドが皆の頭にこびりついているんでしょう。
なにせSFCの6ボタンより少ない5ボタンですからね、あれw
3DOは次世代機の癖に5ボタンに退化した->SFCはちゃんと6ボタン->ストⅡのことを考えていた。
事実ではないけどそのように連想する思考経路はよくわかる。
入力装置が退化するってのは意外に皆記憶に残るんですよ。セガサターンパッドに対するドリームキャストパッドとかw
by 天京院 (2009-11-02 23:58)
当時発売の「ファミ通」とかの雑誌に「6ボタンになった理由」があったような気もしますが。。。わたしの記憶も「だいたい同じ時期」くらいのあいまいな記憶しかありませんでした。ただ任天堂は何かのソフトに対応ではなく、「先にデバイスを用意してあとは考えさせる」スタンスではないかと思います。Wiiのリモコンもそうですが、当時6ボタンは、はっきり「多すぎる」印象で、あとからちょうど良く6ボタン使い切る「ストⅡ」が発売になった。恐らく6ボタンがふさわしかった最初のソフトですよ。だから「多すぎ」。絶対に「ストⅡ」が理由ではないと言えるでしょう。
by 牛鳥庵。 (2009-11-04 06:30)
記事の内容とは関係ないのですが、失礼します。
ブログのレイアウトがとても素敵ですね。カラーリングがとても懐かしい感じで、癒されます…。
記事のほうも楽しませていただきました、頑張ってください^^
by NO NAME (2009-12-05 07:03)