SSブログ

映画『E.T.』とダンジョンズ&ドラゴンズ [日記・雑感]

「ドラクエ」へとつながるルーツ ゲームの進化をたどる(上) (from 日経ネット)
これは本日発売の「ドラゴンクエスト9」に敢えてタイミングを合わせて公開されたのでしょうか?非常に興味深く読ませてもらいました。

 81年に、日本で「ゲームデザイナー」という名刺を作成して、そう名乗った人物がいる。それはテレビや機械を使うビデオゲームではなく、ボードゲームやカードゲームといった「アナログゲーム」のゲームデザイナー、鈴木銀一郎氏である。ゲームを制作する職業が社会的に認知される基礎を築いた一人であり、現在確認できる限り最初の日本人ゲームデザイナーである。

先月に行われたIGDA日本主催の講演が元になっているようですが、アナログゲームに関してとんと無知な僕には参考になることばかりです。特に、日本人で初めて「ゲームデザイナー」を名乗ったのが鈴木銀一郎氏であったとは初めて知りました。良記事だと思います。後編にも期待。

ただし、一点だけ残念な箇所が。

 最も有名なのが、74年に発売された「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」で、80年代初めに米国で大きなブームになった。82年の映画「E.T.」には、子供たちがE.T.と一緒にこのゲームを遊んでいて、E.T.の知能の高さを理解するというシーンがある。

鈴木銀一郎氏の発言なのか、それとも新清士氏が補足されたのかはわかりませんが、いずれにしても勘違いです。そのようなシーンは存在しません。
『E.T.』にダンジョンズ&ドラゴンズが登場するのは映画開始後8分頃のこと。そして実際にプレイしているのは、主人公エリオットの兄マイケルとその友人たちです。



d_and_d.jpg

テーブルの上に計算機とダンジョンの模型、そして(ちょっとわかりにくいですが)モンスターのフィギュアを確認することができます。ちなみに、ペンを取って何かを書き込んでいるのが、ゲームマスター(GM)を務めるスティーブ。
ジュースとスナック菓子も用意されており、なかなか良い雰囲気です。

余談ですがこのD&D、伏線としてちゃんと脚本に生かされています。
それはエリオットがマイケルに、E.T.のことは誰にも言わないようにと口止めする際の"I have absolute power"というセリフ。DVDの日本語字幕では「僕は王様だ」と翻訳されていますが、これは先のD&Dの場面でゲームへの途中参加を懇願するエリオットに、「GMのスティーブに従え。彼の権限は絶対だ(He has absolute power)」とマイケルが答えたことを受けています。
要するに、「D&Dでゲームマスターに従うように、僕の言うことを聞いてよ」って意味なんですね。

蛇足ついでに、『E.T.』の中のD&Dネタをもう一つ。
物置に何かが居たとエリオットが家族に訴えるシーン。兄のマイケルは真剣に取り合わず、「エルフかレプラコーンだったんだろ?」と茶化します。どちらもTRPGでは定番のモンスターなわけで、思わず二ヤリとさせられるセリフです。
nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ゲーム

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。