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人のMSXを笑うな [日記・雑感]

当時の家庭用ゲーム機のグラフィックは、少ない色数でどれだけ表現できるか!これがテーマでもあった。いまでこそ表示可能色数は1600万色以上なんて当たり前になってしまっているが、ファミコンに関しては52色。その制限なのかで表現していたのである。(中略)

グラフィック性能の向上自体は悪いことじゃない。
グラフィック技術の向上は、ゲームの演出にも多大な影響を与える。3DCGによってリアルな映像が表現できるようになることは、よりドラマチック、より映画的なシーン(ムービー)を演出できるということになる。つまり、グラフィック&演出が進化していくことで、作品の世界観が詳細に表現できるようになった。
しかし、「作品の世界観が詳細に表現できる」ということは、長所であり短所でもあった。
グラフィックの向上は、銀さんが言っているように、「世界観を想像して楽しむ」という娯楽を奪い去ってしまったのである。

次世代ハードがもたらした悲劇について考えてみた (from れとろげーむまにあ)

この手の紋切り型な次世代ハード批判は、偏愛レトロゲーマーを自負するオレから見てもいい加減食傷気味なのですが、それ以上にどうかと思うのが自称"ファミコン世代"のドット絵礼賛です。
元MSXユーザーのオレとしては、はっきり言って不信感を通り越して不愉快に思えてなりません。

ああん?ファミコンの表示可能色数はわずか52色だって?*注1
こちとらパレット16色、しかも基本的にスプライトは単色しか使えなかったTMS9918だぞ!MSXなめんな!

・・・以上、ファミコンで『ゼビウス』や『スーパーマリオ』が盛り上がっていた当時に、ポニーから発売された『リバーレイド』『ピットフォール2』に熱中していて周りの友人から散々バカにされたような感じの、歪んだMSXユーザーの逆恨み発言でした(笑)。

どうでもいいけど、ファミコン版ウィザードリィのダンジョンって線画じゃなくてカラー表示ですよね?*注2
そもそもオリジナル版のWizが発売されたApple IIって、当時としては画期的なグラフィック能力を備えたPCだったんだけどなあ。
文中の"ウィザードリィ世代"が具体的にどういったユーザー層を指すのかオレにはいまいちピンときませんが、80年代前半に自宅でApple II版Wizを遊ぶことができたのって、(現在の次世代機所有者なんか比較にならない程に)間違いなくゲーム環境に恵まれた人ですね。


*注1 正確には、ファミコンの同時発色数は25色。
*注2 (09/2/27) FC版ウィザードリィは線画/カラー表示の切替が可能であるとのことです。ご指摘ありがとうございました。
タグ:ゲーム
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青島

MSXマガジンもよかったなぁ。一つの機種で雑誌ができていたんだから、やっぱりMSXはすごかった。あと、ここのコメント画像認証がしゃれている。RAM32KBって偶然?
by 青島 (2009-02-26 07:41) 

M_t

>歪んだMSXユーザーの逆恨み発言
激しく同意。
懐古主義的なところがあるオレですが、ムービー的な演出やグラフィック面で今のハードやゲームを否定するつもりはありません。
だって、ムービー的演出は、1984年のMSXの『神風』にだってあるんですから(オレにしかわかりませんが・・・)
地球戦士ライーザなんて、ゲーム外の演出のためにテープを再生して何分も待った身ですから・・・
個人的には、ハードよりも人間が次世代化したんじゃないかなと思ったりもします。
by M_t (2009-02-26 09:01) 

kasokage

>歪んだMSXユーザーの逆恨み発言
同じく激しく同意。
当時数少ないMSX仲間と同盟を組み、傷を舐めあい過ごしたものです(笑)
by kasokage (2009-02-26 09:46) 

Aya

あの~・・・モロにファミコン世代の僕には今回はまったく分からないッスよw

世界表現の事を言えばゲームボーイとかゲームウォッチとかこの辺の方が凄いかも(笑)
そして、極め付けはバーチャルボーイ!w

覗いてみて1秒後に「目が痛いぃぃぃ!」と叫んだ人ですw
by Aya (2009-02-26 17:25) 

Thunderbolt

メインマシンが初代PC-8801だった私からしてみれば、16色もパレットもスプライトも羨ましかったです。
当時のマシンの中では機能が豊富でしたが、それが逆に足枷となり、リアルタイムゲームには向いていないと烙印を押されてましたから。

>個人的には、ハードよりも人間が次世代化したんじゃないかなと思ったりもします。
激しく同意。
思い入れのあるハードが年齢層によって違うってことが対立の遠因なのではないかと…。
by Thunderbolt (2009-02-26 17:46) 

loderun

>青島さん
はじめまして。専門誌でしたらOh!FMとかOh!MZなんかも忘れないであげて下さい(笑)。
あとご指摘の認証パスですが、ソネットblogでは自由に設定できます。16KBと64KBの間の、微妙な感じが気に入ってます。

>M_tさん
全く仰る通りで、ライーザのデモなんか見事に"映画的演出"ですよね。80年代当時のPCゲームで既にああいった試みが為されていたという事実って、今となっては知らない人が多いんでしょうかね?それはちょっと寂しいです。

>kasokageさん
おかげで、話したことがなかったような他のクラスの人と仲良くなりました(笑)。

>Ayaさん
判りにくかったかもしれませんが、「ファミコンもMSXも83年発売で、実は同世代だってば」というのが今回の記事のポイントなんです。一度でいいから実機をお見せしたいところ。

>Thunderboltさん
確かにハードウェアスプライトを供えていた点に関しては、MSXは恵まれていたかもしれません。でも、88のハイドライドは羨ましかった!(笑)
by loderun (2009-02-26 19:27) 

本名荒井

遅れて便乗。その昔MSXユーザーとファミコンユーザーがしのぎを削り合っていた頃、「ザナドゥ」や「ディーヴァ」のファミコン版を見て、MSX版の方が凄いぜと優越感を覚えていた奴がここに一人。

さておき、当時のゲーム業界の豊穣は、勃興期ならではのカオスと、多種多数のハードが競い合ったことから生まれた部分が大きいと思ってます。鑑みるに、大作も出れば小品もたくさんあって、遊びたいゲームに応じてハードが選べるという状態がが望ましいのでしょうね。「ディーヴァ」も多機種での展開を売りにした作品でしたし。
by 本名荒井 (2009-02-27 00:11) 

NO NAME

ファミコン版ウィザードリィはダンジョンのカラー/線画を設定出来ます。
設定は細かくて、メッセージ、モンスター名の日本語/英語、BGMのON/OFFなど色々設定出来ました。
by NO NAME (2009-02-27 07:31) 

loderun

>本名荒井さん
「ディーバ」は僕もMSXの勝ちだと思いました。しかし、市場規模は圧倒的にFCの方が上・・・(笑)。
ところで多機種展開と言えば、「ディーバ」以外だと機種ごとにエンディングが異なる「アークス」を思い出しました。あと確か「ガルフォース」って、元々は複数メーカーの競作が企画されていたと記憶しています。

>ファミコン版ウィザードリィ
ご指摘ありがとうございました。本文に追加させていただきます。
日本語/英語の設定はPC版でもありました。ただしメッセージ部分が切り替わるだけで、モンスター、アイテム名、コマンドは英語のままでしたね。
by loderun (2009-02-27 10:27) 

Thunderbolt

>ファミコン版ウィザードリィ
文章・モンスター・アイテム・呪文・コマンドは日本語/英語が、迷路は線画/面画が、BGM・効果音は、ON/OFFが、それぞれ選択できます。

by Thunderbolt (2009-02-27 23:35) 

zentaroh

僕もファミコン以前にセガ(SC-3000)があったので大体似たような違和感を感じましたね。
ファミコンに使われてるビデオチップは、当時の価格14800円のゲーム機に載せるものとしては相当なグラフィック性能を誇っていたはず。
同時期だとMSXの他に同等のVDP(TMS9918)を積んだセガハードの立場はもっとアレでしたよ
by zentaroh (2009-02-28 12:05) 

80-cafe

>『リバーレイド』や『ピットフォール2』に熱中
おお!

後期コナミやハイドライド2、3、ザナドゥなど、単色スプライトのMSXで、ここまで再現したか!というのが非常に楽しかったです。またレリクステープ版を遊んだ身としては、暗黒要塞なんてかわいいものですね。

またApple IIもそうですが、MSXのグラフィックって非常に味がありましたね。
by 80-cafe (2009-03-02 01:24) 

loderun

>Thunderboltさん
詳しい解説ありがとうございます。PC版では呪文がキーボード入力でしたから、さすがに日本語にはできなかったんでしょうね(笑)

>zentarohさん
そうなんですよね。山内社長の「他社が一年は追従できないものを」発言の通り、ファミコンって当時としては高性能だったことを皆覚えてないのかな?

>80-cafeさん
TAPE版レリクスはさすがに僕も未経験です。後日、ROM版への有償交換サービスがあったんですよね。
by loderun (2009-03-02 14:54) 

Plissken

そうですそうです。

ファミコンは、その性能の高さゆえ、工場からの出荷価格が定価の7割という信じられないような製品だったのです。

当時の任天堂の営業マンは、ソフトによる後からの儲けという新しいカテゴリーを、苦労してお店に説明して回ったそうです。

でも私も「ザナドゥ」がプレイできるMSXがうらやましかったです。
by Plissken (2009-05-09 00:04) 

黑い人健

ファミコンが16色という説明が、事実誤認の様な気がするのですが…
by 黑い人健 (2016-05-05 03:14) 

loderun

返信が遅くなりましたが、ご指摘ありがとうございました!
訂正させていただきます。
by loderun (2016-07-03 20:06) 

黑い人健

修正してくれてありが㌧☆
by 黑い人健 (2017-01-30 01:03) 

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