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『スペースインベーダー』誕生にまつわる10のトリビア [レトロゲーム]

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西角友宏氏が『スペースインベーダー』を開発した動機は、営業サイドより当時人気のあったブロック崩しゲームと、エキシディの『サーカス』の特徴をもつ新商品を提案して欲しいとの要望があったから。

●ハードウェア的には、当時タイトーと交流があった米ミッドウェイ社の『シーウルフ』のコンピュータボードを応用した。

●当初の構想では、敵キャラは戦車であった。

●敵キャラを宇宙人にした理由は、当時アメリカで映画『スターウォーズ』が公開され宇宙ブームであったこと。
さらに、「ターゲットを宇宙人にすれば、少し位動きがおかしくても良いし、ゲームに矛盾が出ても宇宙人だからと、すべて宇宙人のせいにしてプログラム技術の未熟さをカバーできるという安易な考え」(西角氏談)から。

●インベーダーのデザインのモチーフはカニ、イカ、タコである。

●『スペースインベーダー』の開発中の仮タイトルは『スペースモンスター』であった。これは、ピンクレディのヒット曲『モンスター』にちなんだもの。

●西角氏自身は、今でも『スペースモンスター』の方を気に入っている。

●当時はゲーム開発用のツールなどというものは存在せず、すべて自作しなければならなかった。最初のデバッガは動作が不安定で、2、3日かけてつくったプログラムが静電気のために消滅
結局、新しいデバッガを作り直すはめになった。

●『スペースインベーダ』のプログラムはマシン語で直接組み上げられている。

●『スペースインベーダー』のデビューは、78年6月のタイトープライベートショー。その際、基板の発熱によりプログラム暴走が発生するトラブルに見舞われた。



以上、今年で生誕30周年を迎える『スペースインベーダー』の誕生に関するエピソードを挙げてみました。
個人的に気になるのが、ミッドウェイの『シーウルフ』のコンピュータボードを参考にしたとの証言です。この『シーウルフ』は、潜望鏡を通して照準を左右に動かし、敵の艦船を撃沈する黎明期の固定画面STGと言えます。
もしかするとハードウェア的な部分だけでなく、「ターゲットを能動的に撃ち落とす」とのゲームデザインにも影響を与えているかもしれませんね。


(参考リンク)
スペースインベーダー・今明かす開発秘話――開発者・西角友宏氏、タイトー・和田洋一社長対談
(参考文献)
○「電視遊戯大全」 テレビゲーム・ミュージアム・プロジェクト UPU(88年)
○「パックマンのゲーム学入門」 岩谷徹 エンターブレイン(05年)
○「それは『ポン』から始まった」 赤木真澄 アミューズメント通信社(05年)


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スペースインベーダー エクストリーム

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  • 出版社/メーカー: タイトー
  • メディア: Video Game

タグ:ゲーム
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コメント 2

NO NAME

>ゲームに矛盾が出ても宇宙人だからと、すべて宇宙人のせいにしてプログラム技術の未熟さをカバーできるという安易な考え

この思想が、後のマーベラス&ロケットに受け継がれ。。。
by NO NAME (2008-04-06 13:28) 

NO NAME

>この思想が、後のマーベラス&ロケットに受け継がれ
キロバイト単位のフリーエリアでゲームを産み出していった職人に
それはあまりなお言葉(笑)
by NO NAME (2008-05-30 11:50) 

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