トラックボールよ永遠に ― 「X-Arcade Trackball Mouse」レビュー [レビュー]
○大型トラックボール発売、「ミサイルコマンド」など付属 (from AKIBA PC Hotline!)
というわけで、米XGAMING社から06年にリリースされた、「X-Arcade Trackball Mouse」を入手しました。
以下、レポートとか。
■購入までの流れ
80年代のビデオアーケードを知る者なら誰しも、トラックボールにまつわる思い出があるはずです。
『ミサイルコマンド』、『マーブルマッドネス』、『テーカン ワールドカップ』、『SDI』、『コンバットスクール』、『サイバリオン』…。
今も語り継がれる名作ゲームたちが、キラ星の如く存在します。
もちろんいくつかの作品は、後に家庭用機やPCにも移植されました。しかし、方向パッドやマウスでの操作は根本的に何か違う気がしてならない。
やはり、「トラックボールだからこそ実現できたゲーム性」というものが、そこにはあるのです。
「X-Arcade Trackball Mouse」の噂は以前から耳にしていたのですが、上にリンクを挙げたImpress Watchの記事で国内にも取扱店が存在すると知り、どうしても欲しくなってしまいました。
ただし、USER'S SIDEでの販売価格が13,440円とはちと高いです。
さらにXGAMING社の直売ページを覗いてみると、通常価格99.95ドルをなんと49.95ドルに大幅値下げ中!
海外に注文した方がお得に思えるのですが、条件をよく見てみると、
(1) 実際の販売価格は69.95ドル。
(2) 購入後に20ドル分の小切手で還元するから、“差引で49.95ドル”というカラクリ。(当然、アメリカ合衆国内からの申し込みが対象)
(3) 日本への発送は航空便のみ。送料59.95ドル。
結果的に割高になってしまいます(苦笑)。
そんな経緯もあって、ここはおとなしくUSER'S SIDEにお願いすることにしました。
■外観
たまたま在庫アリの状態だったようで、オーダーした翌日には到着。素晴らしい。
…さっそく開封、開封っと。
*生茶(500ml)と比較
でででで、でかっ!
盤面の大きさはおおよそ縦24センチ、横40センチほど。高さも最大部分で10センチ以上あります。かなりの存在感。
さすが、アメリケン仕様だ(笑)。
■アタリの名作ゲームたち
01年に発売された、『Atari Anniversary Edition』(for Windows PC)をバンドル。
アタリのレトロアーケードが合計12本収録されていますが、ここでプレイすべきはやはり往年のトラックボールゲームたちでしょう。
それでは、Let's Go !
○『ミサイルコマンド』 (80年)
不朽の名作。我が国でもタイトーとセガを通じて発売されており、「アタリのトラックボール作品と言えばこれ!」な方も多いでしょう。
自陣に降り注ぐミサイルを打ち落とすという単純なルールながら、非常に奥深いゲーム性を有します。Trackball Mouseでの操作も良好。当時を知る人なら、間違いなく感涙モノです。
○『センチピード』 (80年)
ムカデ状の敵を迎撃する、ちょっと毛色が変わった固定画面STG。
北米ではいまだに熱狂的なファンが存在するものの、日本での知名度は極めて低い作品です。僕自身も家庭用機版に触れたことはあったのですが、トラックボールを用いてプレイしたのは今回が初めてとなります。
…スゴイ!トラックボール操作だと全く印象が変わりますね。この感覚は口ではうまく説明できないですが、非常に新鮮です。
○『クリスタルキャッスル』 (83年)
3次元的なグラフィックが目を引く、ドットイート・タイプのアクションゲーム。いわゆる“アタリショック”の影響により、アタリのゲーム部門が分割されてしまう直前の作品です。
日本にはほとんど導入されていないんじゃないかと思います。
こちらも移植版でしかプレイしたことがなかったのですが、トラックボール操作で敵の隙間を駆け抜けるのがエキサイティング!面白いですよ。
■Trackball Mouseの感想
このままいつまでもゲームで遊んでいては文章が進まないので(笑)、実際に「X-Arcade Trackball Mouse」を使用してみた感想をいくつか。
本格的なゲームコントローラーを数多く手がけているXGAMING社の製品だけあって、手触りといいプレイ感といい、非常に良く出来ていると思います。
Impress Watchの記事に「搭載ボールは一般的なトラックボールよりも重い印象で、回した際の手応えもやや大きめ」とありますが、“業務用機の再現”という目的から考えるとこれくらいの重量感は必要でしょう。
本体も重厚に作られているため、安定感は抜群。両手でトラックボールをゴロゴロと転がしても微動だにしません。
ただし、ボタンがやや軽いかな?この辺りは個人的な印象ですが。
さて、おそらくこの商品に興味をもたれる方の92パーセントぐらいが真っ先に考える疑問は、「MAMEではどうよ?」でしょう。
結論から言うと、ばっちり操作できます。つうか、マニュアルにもMAMEでの使用方法の説明が載ってますし。
Impress Watchの記事にあるように、このTrackball MouseはPC側に「3ボタンマウス」として認識されます。MAME32系の場合、コントローラー設定の「Enable mouse input」にチェックを入ればOK。
トラックボールゲームのみならず、3ボタンということで『ハイパーオリンピック』や『パックランド』にもいけそうですね(笑)。
もちろんMAMEに限らず、マウスをサポートしているエミュレーターや市販のソフトにも使えます。
説明が前後しましたが、本機の接続インターフェイスはUSBかPS/2となります。マニュアルによれば、Windows PC、MACだけでなく、PS2やXboxといった家庭用機にもUSB接続で使用可能だそうです。
今回は検証していませんが、暇な時に試してみます。
■総評
購入を輸入ショップに頼らざるをえない現状としては、どうしても値段の高さが最大のネックになります。現地価格の49.95ドル(約6000円)だったら、手放しでおすすめしちゃうんですが。
ただし、コントローラーの作りはかなり強固なので、メンテナンスに気を配れば長く使えそうに思えます。マニュアルにも、「トラックボールの反応が悪くなった時は、自分で分解清掃しろ」と書いてありますし。
(そもそも輸入品なので、メーカーのサポートは考えない方がいい)
そんなわけで、(エミュにしろ市販ゲームにしろ)確固とした使用目的をお考えの方には「財布と相談して決めてください」とアドバイスさせて頂きます。あと、本体の大きさは覚悟の上で。
あ~、なんだか弱気ですね。
オレ的には、「絶対買い!」と大きな声で主張したいところなんだけどなぁ(笑)。
うおぉぉぉぉ!!クリスタルキャッスル懐かしい!!
何処でだか忘れましたけど、これで遊びましたよー。
で、トラックボールなんですけど、ウチは滅茶苦茶苦手なんですよね。(笑)
ついつい力が入りすぎて、精密操作が出来ないんですよ…。
昔から加減のわからないお子様だったからなぁ…。(´・ω・`)
by おーしゃん (2007-05-16 14:38)
『クリスタルキャッスル』を実機でプレイしたことがあるとは、羨ましい!
日本ではほとんど出回ってないと思われますので、かなり貴重な体験だと思います。
あとトラックボール操作ですが、あの「もどかしい感じ」が楽しさの一つなんだと思います。
あ~、せめて8000円くらいならTrackball Mouseをおすすめするのですが(苦笑)
by loderun (2007-05-17 15:27)