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HOW MUCH 次世代機? [PC・ハードウェア]

「Xbox 360」北米で発売開始
そりゃあもうお祭り騒ぎさ――Xbox 360発売イベントを楽しむアメリカのユーザーたち
(from IT Media)

話題に取り上げるのがすっかり遅くなってしまったけど、アメリカでは11月22日に発売されたXBOX360。ワシントン州ベルビューで催された販売記念イベントを報じた記事だ。

はは、自前で“プロジェクター持込み”は確かに凄いね。もっとも、このイベントが行われたのが、駐車場の大きな郊外店だったから可能なのでしょう。
例えば日本では新ハード発売時の行列でおなじみの、新宿や秋葉原の大手ショップ。場所的にムリなだけで、仮に中央通りを開放してくれればそれくらいのバカをやる人間は居るんじゃないかなあ?(笑)

ところで、このXBOX360の価格に関して、早速次のような分析がなされている。
マイクロソフトの「Xbox360」、製造コストは小売価格の1.4倍 (from Reuters.co.jp)

日本でのXBOX360の価格は税込で39795円。米国価格とほぼ同等であり、やはり「売れば売るほど赤字」なわけだ。これは記事中にもあるように、「自社でゲームソフトを製作・販売したり、ゲームタイトルのメーカーから使用料を徴収することによって、ゲーム機製作コストを補っている」から可能な手段である。

この、「ハードで損して、ソフトで得を取る」というビジネスモデルは、家庭用ゲーム機市場ではすっかり常態化してしまっている。(厳密には、「生産原価が下がった頃にハードで利益を 出す方法」もあるけど、それまでにある程度の普及が無ければ意味がない)

「赤字覚悟の本体販売」の逸話として、真っ先に僕が思い出すのが任天堂の「テレビゲーム15&6」だ。
テレビゲーム15 (from Wikipedia)
77年に発売されたこのビデオゲーム機には6種類のゲームを内蔵した廉価モデルの「テレビゲーム6」と、15種類のゲームを内蔵した「テレビゲーム15」が存在する。

しかし、実は両者で使用している内部基板は同一である。「テレビゲーム6」は、15のゲームのうちの9つ分の切り替えボタンを潰してあるだけで、原価的には赤字なのだ。
これは、「6」を目玉商品としつつ、「15」を本命として売り出す山内社長の博打的戦略であった。結果として、任天堂の目論見通りに「テレビゲーム15」を購入した消費者が大勢を占めたのである。

もちろん、上の例はあくまでゲーム内臓ハードの話であり、ソフトがROM供給される現在の形態とは状況が全く異なる。
ただし、後に任天堂が発売した大傑作機「ファミリーコンピューター」に関しては ―14800円という当時としては驚異的な価格を実現したものの― 原価割れは起こしていなかったと記憶している。

では、「本体赤字」はいつごろから始まったのか?
奇しくもXBOX360発売より15年と1日前の、1990年11月21日に登場したスーパーファミコンの定価は25000円であった。
さらに、ちょうど9年前の1994年11月22日に発売されたセガサターンの当初の価格は44,800円。同年12月には初代PS(39800円)が続く。
スーファミについてはソースを見出せなかったが、PS・SSのいわゆる“32bit機”時代からが「本体赤字」の商法が本格化した時期と思われる。
現行機のPS2も、00年3月の発売時は39800円。メリルリンチ証券のアナリストより「最初の2年間は1台あたり2万円の赤字が出る」との分析がなされたのは有名な話だ。

以上の点を踏まえて、XBOX360の後ろに控えている次世代機 ― 任天堂のレボリューションと、ソニーのプレイステーション3の価格がどうなるか思いを巡らせてみた。
レボリューションは…正直、想像がつかない(笑) それというのも、レボは他のハードに比べて高機能性を謳っていないことに加えて、任天堂が「大幅なダンピング」を行うとは思えないからだ。例えば、ゲームキューブについては本体一台あたり2350円程度の赤字だったとの試算がある。

プレイステーション3については、ちょうどIT Media Gamesで「プレイステーション 3、いくらなら買う?」というアンケートが行われている。
11月27日現在の投票結果はこんな感じ。

いや、さすがに3万円以下はありえない(笑)
久夛良木氏が「高いぞとは言っておく」と述べたように、PS2の39800円を上回るのは確実だ。スパコン並みの性能と呼ばれる、CELLプロセッサのコストがどれほどのものか、こちらも正直に言って計り知れない。

そうは言っても、何らかの「結論」を出さないと記事が締まらない。ずばり、「PS3の価格は69800円」との無責任な予想をしてみます。ちなみに税抜き金額で(笑)


(05/11/28)PS3の予想価格を訂正(79800円→69800円)、理由はコメント欄の通り。独断的な予想である点は変わらないですけどね。


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コメント 6

厚樹

59800円か49800円が限界かなぁ、と思うんですけどね。
有る程度初回数を出さないと、市場の主導権が持てませんし・・・・
5万円を越えるとブレーキがきつくなるだろうから、という販売店側理論では
49800円、製造原価を考えると59800円・・・・て感じです・・・PSXも
値段が微妙だったので売れませんでしたし・・・スゴ録とタイマンで
敗れましたからねぇ(苦笑)
by 厚樹 (2005-11-28 13:20) 

loderun

最初に訂正させて頂きますと、上の僕の予想はHDD込みのフルセットで考えていました。本体のみで69800円とします。
PS3の価格予想としては、5万円前後とする声が多いようですが、敢えて僕は「大穴狙い」の数字とさせてもらいました(笑)
その理由は、やはり久夛良木氏の「高いぞ」のセリフに尽きます。

PS2が約4万円であったことから考えると、1万円程度の差で果たして高いと表現するか?さらにこのセリフは裏を返せば、CELLやブルーレイが足かせとなってコスト削減の見通しがついていないと「深読み」をすることができます。
もちろんPS2の時のようにソニーに勢いがある時でしたら、本体で赤字がかさんでも問題ありません。しかしつい最近に、下手に他社製品に価格を合わせてしまったあげく売上が低迷しているPSPの失敗がありますので。

ただし繰り返しますが、僕の予想は無責任な「大穴狙い」です。あと、個人的にPCエンジンDuoを越える高額ハードというものを見てみたいので(笑)
by loderun (2005-11-28 19:07) 

swimie

こんばんは、ご無沙汰しておりました。

最近の小学生のお年玉、平均は24000円程度だそうです。
http://search.yahoo.co.jp/search?p=%A4%AA%C7%AF%B6%CC%A1%A1%CA%BF%B6%D1&fr=top&src=top
99年から比較すると下がっていて、S49年生まれの
私たち世代とあまり変わらないような。
アンケートの結果からして、お年玉を貯めてゲームを買おう!
というのが、いくつになっても変わらない金銭感覚だったりして。
PS3・・・高いっす。
by swimie (2005-11-29 01:00) 

loderun

>>swimieさん
こちらではお久しぶりです。
小学生の所有するハードについては、こんなアンケート結果があります。
○欲しいゲーム機・持ってるゲーム機
http://d.hatena.ne.jp/EXAPON/20050818#p5

やはりGBAとGCの任天堂ハード保有率が多いのが目を引きます。ポケモン強し。
低年齢層については価格の問題もありますが、やはりゲーム機本体の性能差よりも「ソフトに魅力を感じるか」を第一に考えているのでしょう。彼らは、我々のような大人のゲーマーよりも、ある意味でシビアな目を持っています。
by loderun (2005-12-01 12:28) 

swimie

リンク先の棒グラフ拝見しました。
GCとPS2が拮抗しているのに驚きました。
綺麗なのが当たり前の世代が、例えばレボリューションで
古いゲームに出会ったとき、どんな反応するんでしょうかね。
あぁこういうとき、子供ほしいなぁ。
by swimie (2005-12-01 23:35) 

loderun

>>swimieさん
僕も、自分の子供にはMSXのゲームをプレイさせようと思っているのですが、そもそも僕は結婚してな(以下略)
by loderun (2005-12-05 22:26) 

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